サブカル少年の心の現実逃避。

日曜日。それは日常における魂の冒険を時間的にも地理的にも許された数少ない日だ。

そのような本来生きるために重要な日をどう過ごすか苦心する。自己表現はこのブログで許されているのであとに取っておく。

掃除、洗濯、買い物。生きるためにしないといけないこと(もっともそれは自分が規定しているにすぎない)で午前中は過ぎていく。

もともと親に逆らえず均質化され他人に流されて生きる日々を送ってきてそれを善しとしてきた自分だけに、ギャンブルで自分を束の間荒廃させる喜びを味わうのも不安がある。形のはっきりせず怠惰に放縦されやすい自分という存在のやわらかさを知っているだけに安定を求めていく。

今考えると留年とは跡を継ぐという決まりきったサラリーマン様の未来に反逆し、刺激を求める青臭い積極的逃避でないかといえよう。受験勉強で抑えてきた自己の爆発はこうして突然起こりうる。その証拠に数人同級生の中にも同じく安定をぶち壊したいという、内面から欲する積極的逃避から学校に来なくなる者も出てくる。

こうした輩は寺山修司に言わせると、ギャンブラーの素質を持つ勝負師型の人間である。日常を打破したい気持ちを人一倍持つからこそ、外れた道を歩みたい。本質的に芸術的に生きていたいのだ、きっと誰しもが。

安定を求めていく親や教師のすすめる生き方は今日読んだ寺山修司の語る一点豪華主義に即していないようだ。
決まりきった日常の退廃を取っ払うには3畳一間で車はポルシェといった一点豪華主義がいいという。

こうした形而上の概念は置いておき、私の愛車も傷がついてきた。この季節多い黄砂がべっとりとついた愛車に乗っていると部活の練習帰りに事件は起こった。

みんなが荷物やら運び、私の車だけ全員そろっていたのだが車を出そうか否か迷っていると、止まっていたはずの横の車が前に動き出した。あれあれと思っていると、先輩から「後ろ下がってる!!」の声を聞くや否や後ろの柵に当たって車が止まった。見てみるとちょっとへこみ、塗料がはげてる。

こうしたとき皆がいたから精神的ショックは少なかったが、どうやら最近精神的に安定していない象徴的な出来事だった。あれこれ悩んで迷う判断力に欠ける臆病さがこうした事を生む。
とくに先輩など目上の人やちょっと怖い人の前に出るとこうなりやすい。

きょうも先輩とばったり出くわした野球用品店の帰り、小雨交じりなどさまざまな要素のからまってで交通量の多い中、判断に迷って道に飛び出すと交差する車にぶつかりそうだと感じて、すぐ脇の路側帯に戻ってしまった。

たぶん後ろにいた車の先輩は全くおかしなやつだと思っていることだろう。こうした自分でも説明できない不安定さこそが私を自己否定に向かわせる。それはまさに童貞少年の気恥ずかしさの延長線上にあるといえるのだろうか。

留年、童貞など日常の数々の不幸を嘆いても魂は救われない。
チャンスの神様は前髪をつかもうとしても禿げていて、伊集院光のラジオを聴こうにも地方には電波も入らない。
下北沢のライブハウスで心を救済するにもここからではあまりに遠い。

けっきょく花見をするしかないのか。俺たちの心を救うものは一瞬のすべてを捨てて走るがむしゃらで汚く騒々しい動物的欲求なのだ。そしてまた明日からすましたインテリぶった顔で白衣を着て人体解剖をし、ご遺体の皮を剥ぎ、結合組織を取り除く。どうしようもない自分は脇に置いて職業人としての自覚を胸に、妥協を許さない覚悟で実習に挑むことが求められる。なにしろ5時間以上もほぼぶっ通しで作業が続くのだ。


おれはできる、そういった根拠のない自信を女性と、他人と触れ合うことでつけていく童貞主人公の漫画に思いを馳せるパセティックな感受性は私の不安定さにつながっている気もする。
心でなにか満たされないものを埋めるがごとく、以前心を惹かれた女性の面影が胸を掠めては消える。

実際話したのは短い回数だが、一目見たときからちょっと気になる人だった。話してもフランクな感じの子で、文化系サークルに入っているがそんなにおとなしいわけでもなく、よく笑うのが印象的だった。
いままではおとなしくかわいい子が好みなのかと思っていたが、ボーイッシュというか話しやすい子がいい気もする。

おっと、さっきかかってきた母親からの電話で現実に引き戻されたぞ。明日の予習して寝ないと。
女性型安定かつ堅実な勉強をしないと。それが鍵をなくしたりするような不注意をなくす、集中力を高め無心で突き進む心の強さを育てる秘訣かと最近思う。支えてくれる人がそばにいればどれだけ強いのか。彼女欲しす。。
がんばれ、ずぶとい俺ーー!!


その存在も打撃フォームもかっこいい、プロ野球戦士、稲葉の応援歌。他には田中賢介もいい。
歌詞も前向きでジャンプからの一連の流れはゾクゾクするような快感が球場と一体感を持って包まれる。
今見せろ お前の底力を 突き進め 勝利を掴み取れ とは私の中ではりっぱな応援歌です。