視野狭窄

ふと考えているのだが、医師の世界は視野狭窄に陥りやすいと思う。

俺の父親が言った言葉。

お前は病気なんだからなんだっていい。
とりあえずお金には困らないように医者は続けろ。
検診で、医療のいいとこどりでいいじゃないか。
でも、人に恥ずかしくない仕事はしてほしい。
一流じゃなくてもいいから。

そしてこうも言った。

検診とか開業医は勤務医に頭は上がらないよ。
みんな思ってると思うよ、勤務医に対して。

うーん、俺から言わせると視野狭窄

なんなのこの医局至上主義は。

俺から言わせると固定概念に縛られてるね。

医局だって、この休職期間に検診の仕事したいと言ったのに全く当ててくれずに急に仕事に行けなくなる人の為に俺を使って週二回のみにして、それ以上仕事を増やそうとしない。


なにやら、教授は若手医師を検診などバイトに行かせるのはあまり積極的でないようだ。

若手は急性期病院で働けってことか、年取ったら甘い蜜を吸えるってか。


まあそれは分かってる。みんな若い時苦労してきて、それが当たり前なんだろう。

そりゃ人間だから楽したい、それをさせないのも医局の仕事のようだ。

俺たちなんなんだろうね。

こうしてモヤモヤしている俺がいるのは事実。



酔っ払ってるから言えるけど、やっぱりおかしいよ。


色んな人がいて、色んな価値観がある。

そういった視野狭窄、固定概念が身動きが取れなくなって全国多くの研修医の命を奪った事実を分かっていない。

下手な緑内障よりも視野狭窄がひどい。

このブログを見ている年配の先生、全国で忙しく急性期病院で働いている先生本当にすみません。


俺はそう感じたりします。


だから、俺は色んな世界を見たい。

医者の世界は狭い。

医者の世界にせよこれが全てではないはずだ。

医局という洗脳(宗教)は抜け出ることを許されず、異端児呼ばわりされるかもしれないので穏便に内密に事は進めるが。


東京でも、沖縄でも何処へでも行ってやる。

俺は俺が大事にするもの(とりあえずは命)を考えながら、一生懸命出来て自分でコントロールなるべく出来るもので勝負したい。

なんだっていい。医者でなくていい。

もう色んな価値観にまみれて、自分のやりたい事も何も見えなくなってしまったけどそれが見えて、自分と折り合いがつけば俺のゴールが見えてくる。

そんな日が来るといいな。

今はまだグレーで、医局も辞めないけど。

なんだかんだ細かく指導される大学病院での辛い内視鏡業務の間でも、心は自由なんだ。

やりがいを探す旅、心の旅人。

それこそが人生。


中田英寿的人生を、歩む(まずは心の中で)事を決めた8月は妙に清々しく、でも悲しいかな現実の内視鏡画像がまぶたの裏に浮かび上がっては消える。

明日は釣りをしよう。

この辺はキスが釣れるらしい。

ちょっくら行ってこよう。

心の旅人は、痛いほどの太陽を浴びて飛び回る事を決めたのだった。

最近太ってきた。痩せたいな。


俺のテーマ曲。